遺言ではできないこと 信託でできること
みなさん、遺言を書いて安心されます。「あ~、良かった。これで何も心配することない」と思われますよね。
でも、遺言はできることとできないことがあるんです。
もちろん、遺言はすばらしい制度です。
でも、遺言はその人が亡くなってからでないと効力を発せられないこと、そしてもうひとつ、遺言ではできないこととして
今日はこんなことをご紹介させていただきます。↓↓↓
それは、「自分の財産の承継先を2代先まであるいは3代先まで指定すること」があります。
遺言は、自分の財産を誰に承継させるかを指定することができるのですから、とても良い仕組みですよね。
でも、その指定することができるのは1代だけです。
次の承継者だけなんです。次の次、あるいは次の次の次までは遺言では決められません。
一度、財産の承継人に渡った財産は、その人の固有の財産になってしまうため、その先の代まで指定することができなくなってしまうからです。
例えば、自分の息子に遺言を書いて財産を承継させても、「その次は孫(息子の子供)に」などとは遺言に書けません。
でも、これが信託なら可能なんです!
家族信託を利用すれば、自分の死亡後の財産権を息子に、息子の次は孫を指定し、世代ごとの承継者を信託契約によって指定することができます。
つまり、「自分が生きているうちは、信託した財産から得られる利益は自分のものであって、自分が死んだら息子にその権利を渡し、その息子が死んだらその財産自体を息子の長男に承継させる」というような仕組みです。
このような家族信託の仕組みを使えば、先祖代々の財産を自分の直系だけで守っていくことも可能になりますし、(息子の配偶者側に財産権が流出することはありません)障害を持ったお子さんがいる親御さんの親亡き後問題にも、とても貢献できる部分があります。
あまり長い記事になりますと、飽きてしまうと思うので、今日はこのくらいにしておきますね。
障害を持ったお子さんへの親亡き後問題に、家族信託がどんなふうに貢献できるのか?は他の記事で紹介させていただいておりますので、そちらもご覧いただければ幸いです。
それでは、また、お会いできますことを楽しみにお待ちしております。