成年後見制度、2026年に法改正??

「成年後見制度が見直されるかもしれない」そんなニュースを耳にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現在、成年後見制度は、制度開始から20年以上が経ち、
「一度始まると原則として亡くなるまで続く」「途中でやめるのが難しい」といった点が課題として指摘されています。
そのため、2026年頃を目安に見直しの動きが進んでいます。
※現時点では正式な改正内容や施行時期は確定していません。
~それでも家族信託が注目される理由~
そもそも、どんな見直しが検討されているの?
報道や法務省の検討内容では、例えば次のような方向性が示されています。
・必要な期間だけ利用できる仕組み
・本人の意思をより尊重する運用
・柔軟な終了制度の検討
つまり、「より本人に寄り添った制度へ」という流れです。
とても良い流れですよね。
では、法改正されたら家族信託はいらなくなるの?
ここが、よくいただくご質問です。
結論から申し上げると、たとえ制度が改正されても、家族信託の役割りはなくなりません。
なぜなら、成年後見制度と家族信託は、“役割そのもの”が根本的に違うからです。
具体例で考えてみましょう
例えば~~~
ケース①:収益不動産をお持ちの方
アパートを所有していて、家賃収入がある場合。
将来、修繕や建て替えの判断が必要になるかもしれません。
成年後見制度は、「財産を守る制度」です。
そのため、大きな投資判断には家庭裁判所の関与が必要になる可能性があります。
一方、家族信託であれば、
「修繕は長男が判断する」
「建替えも可能とする」など、あらかじめ意思を設計しておくことができます。
そして、後見人や後見監督人、家庭裁判所など原則として、他人の関与を受けることなく、財産を託された方が自分の意思で、自分のタイミングで修繕、売却など実行することができるのです。
ケース②:自宅を将来売却する可能性がある場合
ご夫婦でお住まいのご自宅。
将来、施設入所のために売却が必要になるかもしれません。
認知症になった後では、不動産は原則として自由に売却できません。
ですが、元気なうちに家族信託を設計しておけば、必要になったときに上記のようにスムーズな対応が可能になります。
制度がよくなっても“事前対策”の価値は変わらない
成年後見制度は「支える制度」。
家族信託は「備える制度」。
改正によって制度がより良くなったとしても、
“元気なうちに自分の意思を反映できる”という家族信託の強みは変わりません。
大切なのは、「どちらか」ではなく「どう組み合わせるか」
制度改正は歓迎すべきことです。
ですが、
・後見制度で足りるケース
・任意後見が向いているケース
・家族信託が適しているケース
・組み合わせた方が安心なケース
など、ご家庭によって答えは違います。
大切なのは、制度の名前ではなく、ご家族の状況に合っているかどうか。です。
不安をあおるのではなく、安心を設計する
「法改正があるなら、少し待った方がいいですか?」そう聞かれることもあります。
ですが、認知症対策は“今元気なうちに”考えられることが強みです。
制度は変わっても、ご家族を守りたいという想いは変わりません。
その想いを形にする方法の一つとして、家族信託はこれからも、有効な選択肢の一つであり続けると考えています。
女性行政書士として、私が大切にしていること
制度の話になると、どうしても難しく感じてしまいますよね。
でも本当は、
「家族に迷惑をかけたくない」
「子供たちが困らないようにしたい」
そんな優しいお気持ちから始まるご相談ばかりです。
私は、制度を“選ばせる”のではなく、ご家族の想いを一緒に整理しながら、そのご家庭に合った形を見つけていくお手伝いをしたいと思っています。
法改正があってもなくても、
大切なのは、今できる安心の準備。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
制度は手段。主役はいつでもご家族です。








