ひとり暮らしの方・ご家族とは疎遠な方・子供に負担をかけたくない方へ

死後事務委任契約って知っていますか?ここ最近、特に注目されている契約です。死後事務とは、ご本人が亡くなったときにやらなければならない様々な手続きのことを言います。
例えば、亡くなったら1週間以内にやらなければならないこととして、死亡届の提出(原則7日以内に市区町村へ届出が必要)や火葬・葬儀の手配などがあります。
それ以外にもその後の手続きとして、例えば預貯金口座の名義変更・解約や公共料金・電話・インターネットなどの契約解除や介護施設や病院等への支払いやアパートの退去手続きなど、本当に様々な手続きがやらなければならないこととして待っているんです。
今日はこの死後に必要な様々な事務手続きをあらかじめ専門家に委任しておく契約として「死後事務委任契約」についてお話したいと思います。
死後事務委任契約では、どんなことをお願いできるの?
死後事務委任契約は、遺言と違って、下記のような様々なことをお願いできます。
・死亡届などの行政への届出
・火葬や納骨、葬儀関連の手配(海洋散骨・樹木葬などご希望に応じて)
・病院や介護施設の退去手続きや支払い
・公共料金をはじめとする各種契約の解除
・年金のストップ
・部屋の片づけや遺品整理
・SNSアカウントやサブスクの解除、ペットの引き渡し、写真の削除
などなど、本当にいろいろなことを委任できるのです。もちろん、これらの手続きを遺されたご家族に頼むこともできますが、今はおひとり様もたくさんいらっしゃる時代です。ご家族に頼りたくない、むしろ迷惑をかけたくないと思っていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。
そのような方は、行政書士などの専門家と「死後事務委任契約」を結んでおくのはいかがでしょうか。
自分が死んだ後、ご家族には知られたくないプライベートな部分も法律専門家である他人(行政書士など)に委任しておくことで、ご自身の思い通りに自分の死後事務を任せることができます。プライベートな写真やSNSアカウントの削除など、他人であるからこそ、お願いしやすいこともありますよね。
また、最近は海洋散骨葬を選ぶ方も増えてきています。お墓を持たなくても良い、持つ必要のない方は年々増えていらっしゃいますので、永代供養よりも海洋散骨葬を自分が元気なうちに指定しておくことができるんです。
財産に関することは入れられません。
死後事務委任契約は、あくまでも事務的な手続きについて代理権を付与するためのものですので、契約書の中に『自分の財産である〇〇を誰々に相続させる』といった内容を入れることはできません。
そのような場合は、『遺言書』を書いたり、受け取る人と合意して『死因贈与契約』を結んだりする必要があります。
死後事務委任契約はいつ結んでおくのがいいの?
死後事務委任契約はご自身が元気なとき(生前に)結んでおく必要があります。認知症などになってしまうと、契約行為自体ができなくなってしまうので、自身が高齢になってなるべく早い時期に「何かあったときのために」結んでおくのが良いでしょう。
実際の契約はどうやるの?
死後事務委任契約は「契約行為」ですので、公正証書というかたちにしておくと、より確実です。
・ご本人の意思で死後事務委任契約をしたこと
・死後事務の内容が明確にされていること
・第三者(専門職)が関与していること
から、ご本人の意思が明確に表示され、後々の無用なトラブルを避けることができるようになります。
そして「預託金」が必要です。これは、あらかじめ頼んだ死後事務の内容に関して、だいたいいくらくらいが実際にかかるのか?から算出されます。そして、死後事務を専門家に依頼した場合の報酬も、この預託金に含めるのが一般的です。
なお、死後事務を行った後、預託金が余った場合には相続財産に返還されることになりますので、ご安心ください。
費用はいくらくらいかかるの?
死後事務委任契約では、その契約内容が多岐にわたるので、総額がいくらです。という断言はできないのですが、例えば、行政への「死亡届」の届出だけなどであれば数万円ですみますが、葬儀の手配などを一括してお願いする場合には50万~100万円程度かかります。
今すぐの預託金の用意が難しい場合はどうするの?
ご自身が亡くなったときの財産から死後事務費用を賄う方法として、死後事務委任契約と遺言書をセットで作成する方法があります。
具体的には、死後事務の受任者を、遺言の遺言執行者としても指定しておくことで、預金凍結を防ぎます。(遺言執行者は、相続手続きのために預金を解約できるんです。)さらに、不動産があれば売却等をして換金することにより費用の捻出をすることもできます。
これにより、生前に高額な預託金を預けておく必要はなくなるのですが、ご自身の財産の額によって、どこまでどんなことを頼めるのかが違ってきますので、ご注意ください。
いかがでしたか?
ご家族に頼りたくない、自分のことは自分で決めたい、という方は死後事務委任契約を検討してみるのはいかがでしょうか?
花橋こずえ行政書士事務所では初回60分の無料相談を承っておりますので、どうぞお気軽にご活用いただければ嬉しいです。
